以前記事にて、「エンカウント値」に関する調査を告知いたしました。
こちらの実践調査を行っていたのですが、計測結果に問題が生じたため調査を打ち切ろうと思います。
以下は、企画発足から中止に至るまでの詳細です。
概要
今回調査を試みていたエンカウント値(以下、エンカ値)とは、簡単に言えば「フィールド毎のエンカウント歩数を定める内部数値」です。
エンカ値が0のフィールドなら9歩~12歩の間で接敵し、エンカ値が1のフィールドなら17歩~21歩の間で接敵、という具合にエンカウントまでの歩数が定まります。
こちらの数値と歩数は、ダンジョンエディタにて設定できる10段階のエンカ値にてそれぞれ実測調査を行うことで決定しました。
その結果がこの通りです。
サンプル数が少ないため細かい数値のズレは有るかと思われますが、今回の本題ではないため一旦この表を参考に話を進めます。
まずは試しに、「オシロ城の上側のフィールド」、「小さな宿屋周辺のフィールド」をそれぞれ歩いて、接敵した歩数を記録していきます。
とりあえず各地で30回のエンカウント計測を終え、数値を記録しました。
オシロ城周辺のフィールドでは、48歩から58歩の間で接敵するようです。
これは、先ほど調査を行ったエンカ値5のダンジョンにおける歩数と概ね一致しています。
すなわち、オシロ城周辺のフィールドのエンカ値は5。順調ですね。
続いて小さな宿屋周辺のフィールドなのですが、52歩~64歩での接敵となりました。
エンカ値5における歩数が48~58、エンカ値6における歩数が58~68となるので、計測上は「エンカ値5でも6でもない」ことになります。
頓挫しました。仮説を立てて考えてみましょう。
仮説① 小数点以下のエンカ値が存在する
そもそも、エンカ値とは前述の10段階のみで設定されているものなのでしょうか。
結果から真っ当に考えるなら、前述の空間のエンカ値が「5.5」であるとするのが妥当な気がします。
もしくはそもそもエンカ値という概念自体が存在せず、フィールド毎に作者様が「このフィールドは48歩~58歩、このダンジョンは60歩~72歩…」という風に設定している可能性も考えられます。
ダンジョンエディタのエンカ値が、実在のフィールドやダンジョンにも適応可能であるという考え方自体に問題があるのではないでしょうか。
仮説② マップタイルや座標によって細かくエンカ値が決められている
オシロ城周辺の計測では、ダンジョンエディタで求めた数値の通りにエンカウントが発生したため、エンカ値が5であると結論付けられました。
しかし小さな宿屋周辺ではこれが成立しなかった。
この2か所の調査を行う上で、計測の条件が一致していなかったためにイレギュラーが発生したのではないかという説です。
そこで考えられる点として、マップタイルの差があります。
オシロ城周辺の計測では、5マスの横幅を持つ陸地を往復することで計測しました。この間、すべて同一のマップタイルを通って移動を行っております。
一方小さな宿屋周辺の計測では、横幅13マスの陸地を往復して計測しました。うち10マスが「森」のマップタイルであり、残りの3マスは「平地」のマップタイルでした。
これにより、サモンメイトのフィールドにおける「同エンカ値区画」は、座標やマップタイルによって細かく分けられているのではないかという仮説が立ちます。
この説を補強しうる事実として、小さな宿屋のある大陸では西部の「砂漠」タイルの個所でのみサソリンが出現し、エンカウントが分けられています。
エンカ値を同定するためには、同フィールドであっても座標やマップタイルごとに区間を分けて計測する必要があるのかも知れません。
調査中止
仮に①の仮説が正しかった場合、フィールド毎のエンカウント値調査は大変に難航することが予想されます。
それぞれの場所のエンカ値が10段階で分けられるからこそ、「70歩でエンカウントしたからこの土地のエンカ値は7だな」といった簡易的な計測が可能になるのです。
10段階での決定が行えないとなると、全てのフィールドで何百回とエンカウント調査を行い、最小接敵歩数と最大接敵歩数をそれぞれ確認する必要があります。
②の仮説が正しかった場合、調査はさらに困難を極めます。
一区画のエンカ値調査は数十回で終わるものの、それぞれのマップタイルや座標で同調査を繰り返す必要があります。
それでも完璧なデータとは言い難い状況となり、暫定的なエンカ値分布を推測して調査を終える流れとなります。
いずれにせよ膨大な時間のかかる調査であることが判明しました。
「計画編と結果編の2記事くらいで終わるかな〜」と目論んでいただけに、これは大きな誤算です。
したがって、今回は調査を一旦中止させて頂くことになりました。
普段の企画の空き時間等に少しずつ進めて参りますが、結論としての記事発表は現段階では未定とします。
期待されていた方がいらっしゃいましたら、誠に申し訳ございません。
また何か情報や仮説をお持ちの方は、是非とも当記事のコメント欄やお問い合わせフォームまでお寄せください。